プエラリアミリフィカ国立健康栄養研究所のサイトでプレラリアミリフィカについての 情報がアップしたのでご紹介します。 プエラリア・ミリフィカは「豊胸」という キャッチフレーズに売られている商品が多いようですが、 実際にそれを証明したしっかりした臨床データというのは ないのが現状なんです。 またヒトでの臨床試験のデータが少ないということは どのような副作用の可能性があるかなどの 情報も極めて少ないことになります。 使用する場合は、 慎重に、そして目安量は必ず守って下さい。 またエストロゲンに働く薬を服用している方は、 お薬の働きにに影響を与える可能性がありますので、 必ず医師・薬剤師に必ずご相談下さいね。 ******************************************** プエラリア・ミリフィカについて 最近、「プエラリア」や「ガウクルア」という健康食品が 多く流通しています。これらの商品はプエラリア・ミリフィカという 植物成分を配合し、「豊胸」「美肌」「若返り」「強壮」「不妊の改善」 「更年期障害の緩和」「骨粗鬆症や高脂血症の防止」などの効果が 期待できることを謳っています。 これはプエラリアの植物性エストロゲンの作用に関連しているようです。 そこで、現時点で見つけられるプエラリア・ミリフィカに関する 情報をまとめてみました。 ■プエラリア・ミリフィカとは プエラリア・ミリフィカ(学名Pueraria mirifica)は、 タイ北部に自生するマメ科の植物で、根が大きな塊状になるのが特徴です。タイでは白ガウクルア(一般名White kwao keur)と呼ばれ、 その塊根は若返りの薬として知られていました。 また、食用にもされていたようです。 古くは、赤ガウクルア(学名Butea superba)と呼ばれる植物と 混同されていましたが、現在では違う植物として区別されています。 日本でよく知られている葛(クズ、学名Pueraria lobata)の近縁種です。 ■プエラリアに含まれる植物性エストロゲンとは? 植物中には、エストロゲン(女性ホルモン)とよく似た構造と性質を もつ物質が多く見いだされています。 これらは総称して植物性エストロゲンと呼ばれています。 植物性エストロゲンは、エストロゲンの受容体に結合することで エストロゲンに似たホルモン作用を示します。 プエラリアにもこのような成分が多く含まれていることが知られています。 ■プエラリアには強い植物性エストロゲンが含まれています プエラリアにはイソフラボン類よりも更に活性の強い植物性エストロゲン(デオキシミロエステロール、ミロエステロールなど)が含まれています。プエラリアの抽出物を配合した健康食品には、イソフラボンについては 記載されていても、より作用の強い植物性エストロゲンについては ほとんど記載がありません。 詳しくはこのページの下の方(詳細情報)をご参照下さい。 ■プエラリアの有効性と安全性について プエラリアについての有効性情報を検索したところ、 ヒト試験で更年期障害に伴う血管運動性症状の緩和効果を 示唆する情報が一件見つかりました。 しかし、これ以外の効果については動物試験および試験管内実験 の結果が中心で、現時点ではヒトで明確な有効性を示した情報は 見当たりませんでした。 一方、プエラリアの安全性情報については、 次のような研究報告が見つかりました。 ・ヒト試験:更年期症状が相対的に緩和されたが血中エストラジオール の変動が認められ、一部の被験者で貧血、肝機能検査値の変動が 報告されています。 ・動物試験:プエラリアの摂取は性ホルモンの分泌を低下させ、 メスでは排卵を抑制する可能性があります。 プエラリアに対する感受性はオスに比べてメスの方が高く、 少ない摂取量でも影響が認められると報告されています。 以上の詳細な情報はこのページの下の方(詳細情報)をご参照下さい。 プエラリア摂取による影響について、動物試験の結果を単純にヒトに 外挿することは難しく、市場には規格や品質の異なる多様な製品が 存在することから、すべてのプエラリア含有製品で誰もが同様の症状を 起こすとはかぎりません。しかし、エストロゲンに対する反応は個人差が 大きいことから、体質によって一日目安量以下でプエラリアの効果が過剰に現れる人も存在する可能性があります。 ■この情報で注意することは? プエラリアの抽出物を配合した製品には、 「プエラリアの主要な植物性エストロゲンはイソフラボン、 中でもマメ科クズ属に特有なイソフラボンであるプエラリン」 「「プエラリアのイソフラボン含有量は大豆の数十倍」 イソフラボンの女性ホルモン作用は穏やかで、 女性ホルモンが不足している時はその働きを補い、 女性ホルモンが過剰な時はその働きを抑える」などと表示されています。 しかしながら、プエラリアは、類似した成分を含むクズや大豆に比べ、 非常に強い作用を有すると考えられます。 健康食品の安全性に影響する因子としては、 その成分自身の作用もありますが、むしろ摂取量(過剰摂取)、 摂取対象者(ハイリスクグループ:感受性の高い人)の影響が大きい と考えられます。 現時点でプエラリアの安全な摂取量については よくわかっていません。 そのため、過大な期待をして安易に利用するのでなく、 その必要性を冷静に判断し、利用する際には特に安全性を重視して下さい。 同科のマメ科植物であるクズについては下記のような 注意事項があります。プエラリアに関しては現時点では充分な データが蓄積されていませんが、クズにおける植物性エストロゲン作用 の評価が、プエラリアにも共通すると思われることから参考になります。 ★理論的には、エストロゲン様作用のあるハーブやサプリメントとの併用で、それらの作用を増強する可能性がある。 ★理論的には、経口避妊薬の作用を競合的に阻害する可能性がある。 ★クズはエストロゲン様作用をもつので、理論的には、タモキシフェンの作用に影響を与える可能性がある。タモキシフェンを使用している人には、クズを摂取しないよう注意する。 長くなるので、詳細情報は載せませんでした。 詳細情報を見たい方はコチラへ |